リモージュボックスの楽しみかた
先ずは、姿かたちをいろいろな角度から見てください。
一歩下がって離れたり、近くから見たりボックス全体の
美しさ、愛らしさ、職人たちの想いを感じましょう。
次に、ボックスの形状や色使い、真鍮の留め金の形など
から、このボックスが作られたお話しや背景に想いを
はせることです。
リモージュボックスの制作には、18世紀時代の型を
直接、間接的に参考にして作るものもありますが、
まったく新しく作る場合もあります。専門のプロデュ
ーサーが居るわけではありませんが、工房のオーナーや、
優れた絵付け師がこの役割を果たします。
きっかけは、それぞれですが、コレクターからの注文で
あったり、他の造形品(たとえば、日本の合子や、
香合などもその一つです)に影響を受けた場合もあります。
ボックスは、外側から見て楽しむだけでなく、開けた
時の楽しみも忘れることができません。制作者は、
外側に絵付けを施すだけでなく、ボックスの形に関係
するような絵を内側に描いたり、磁器製の小さなオブ
ジェを潜ませていたりして、私たちに嬉しい驚きを与え
てくれます。 購入されたかたの驚く様子を想像しなが
ら、アイデアを出すのも職人の喜びなのです。
少し大げさな感じですが、フランス文化や国民性、生活
の一端を小さなボックスに発見する楽しみもあります。
たとえば、果物のボックスには、なぜ蜂がモチーフに
なって、図柄に反映されたり、留め金に使われたりする
のでしょうか。また、赤ん坊はうつ伏せに寝ていますし、
クマの顔にはなぜいつも太い眉毛が描かれてしまうのか
などなど。
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