リモージュの名工の一人アルヌー・フレデリックさんは金属と磁器を接着してボックスとして完成させるスペシャリストでフランスではセルティサージ(Sertissage)師と呼ばれています。 彼の工房へお邪魔しました。まず、真鍮の長いラインをカットして富士山の周りのサイズに合わせます。真鍮を取り付けるボックスの上下の部分をベルト式のヤスリで削り、真鍮をとりつけるスペースを確保します。また、磁器の特性である焼成したときのサイズの縮みを加味して上下のボックスがきちんと揃うように調整します。また、このときに蝶番と留め金を接着する場所を決めて取り付けの準備をします。
平なところに置いて、上下がぴったり決まることを確認します。これはなかなか上手くできました。
アセチレン・ガスの匂いがかなりきつく、工房から出たときには頭がクラクラします。これは、調整済みの真鍮の輪の上下を開け閉めする蝶番を取り付けているところです。
蝶番を付けたら今度は反対側に留め金を付けます。この富士山には試作では芸者の形をした留め金が付けてありましたが、本番のモデルでは桜にしました。
アルヌーさんもうまく行ってニンマリ。後ろに見えるプラスチックケースの中にはたくさんの種類の留め金が納められています。この中からボックスのテーマやモチーフにあった留め金が選ばれるのです。
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