2011/04/03

リモージュボックスの楽しみ方

リモージュボックスの楽しみかた


先ずは、姿かたちをいろいろな角度から見てください。

一歩下がって離れたり、近くから見たりボックス全体の
美しさ、愛らしさ、職人たちの想いを感じましょう。

次に、ボックスの形状や色使い、真鍮の留め金の形など
から、このボックスが作られたお話しや背景に想いを
はせることです。 

リモージュボックスの制作には、18世紀時代の型を
直接、間接的に参考にして作るものもありますが、
まったく新しく作る場合もあります。専門のプロデュ
ーサーが居るわけではありませんが、工房のオーナーや、
優れた絵付け師がこの役割を果たします。

きっかけは、それぞれですが、コレクターからの注文で
あったり、他の造形品(たとえば、日本の合子や、
香合などもその一つです)に影響を受けた場合もあります。


ボックスは、外側から見て楽しむだけでなく、開けた
時の楽しみも忘れることができません。制作者は、
外側に絵付けを施すだけでなく、ボックスの形に関係
するような絵を内側に描いたり、磁器製の小さなオブ
ジェを潜ませていたりして、私たちに嬉しい驚きを与え
てくれます。 購入されたかたの驚く様子を想像しなが
ら、アイデアを出すのも職人の喜びなのです。

少し大げさな感じですが、フランス文化や国民性、生活
の一端を小さなボックスに発見する楽しみもあります。
たとえば、果物のボックスには、なぜ蜂がモチーフに
なって、図柄に反映されたり、留め金に使われたりする
のでしょうか。また、赤ん坊はうつ伏せに寝ていますし、
クマの顔にはなぜいつも太い眉毛が描かれてしまうのか
などなど。


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